この取り組みは、大学のある福島市に隣接する飯野町の青木地区が中心で、町の人口も7000人弱の中山間地で高齢化率の高い地域である。そこにはこの5年間を終えて、年間作業を含め、のべ1000人を越える学生や関係者、地域の方の足跡が付いた田んぼ(1反2畝)がある。コシニシキとコガネモチを8対2の割合で育てており10俵の収穫量を超える年もある。そのうち餅米は、12月の収穫祭で餅つき大会と次年度の田植えの時の「おふかし」の食材となり、粳米の二俵半ほどは、町の社会福祉協議会を通じて高齢者福祉施設「やすらぎ荘」に寄付し、配食サービスのご飯一年分となる。そのあと学生たちは「働いた分の分け前」として数キロずつ分配しあう。学生それぞれに下宿の仲間と食べたり、家族で新米を食べたり、中には実家に送る「親孝行者」もいる。大学の研究室には炊飯器を常備しているのはいうまでもない。
こうした米づくりが、生まれ育った地域や生き方、世代を問わず、様々な人間のつながりを生み出している。その中軸には、日々の水管理や環境づくりをめぐる地域や農業者の支えがある。「自分たちのおこなっている作業は、農業のごく一部にしかすぎない。実際に稲が育っていくのを助けているのは町の人々だと思う」という気づきをもつ学生も少なくない。 |
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写真3 食事をしながらお年寄りと
談笑する男子学生 |
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