この取り組みに参加した志望動機を図1に示す。学んでいる「園芸を生かす」「福祉に興味がある」「ボランティアに関心がある」「進路選択の参考」というのが上位にあがっている。この取り組み自体が、生徒の自主性に任されている点からも、意欲的な参加動機となっている。
図2は、実践しての満足感についての調査である。このボランティアに参加しての満足感は、「よかった」という回答が多数を占めており、この取り組みの意義を十分に裏付けている。農業高校生にとっては、この取り組みが園芸活動を媒介とすることでボランティアへの参加への心理的な障害が低くなっているということも考えられる。
図3は、満足感についての要素分析である。「患者さんとの交流」「医療福祉現場を知る」「人の役に立てた」が高く、「学びが役立った」「進路選択の参考」は回答が少なかった。この体験はリアリティのあるものであったため生徒たちの感性に与えた影響は大きく、人と人との交流により「人の役にたてた」という実感が正直にあらわれている。「学びが役立った」という回答が少ないが、これは学びの不十分さを実感することで、個々の生徒にとっては新たなる学びへの意欲喚起となっている。
図4の、学ぶ意欲の必要性を感じたかという質問項目では、多くの生徒が学ぶ意欲の向上を回答している。
これらのことから、とかくボランティア的活動は人格的向上や徳育的教育として捉えられているが、学ぶ意欲を喚起するという点に注目すべきであると考える。
ボランティアの必要性については高く認識されている。また、社会に出てから実際に行いたい、機会があったら行いたい、という肯定的な回答が90%を超えていた。
これらの回答からみると、生徒の自主的な選択による取り組みであり、意欲的な生徒の参加率が高いため積極的にとらえる傾向が見られる。校外学習として教科的な関係をもたせ、農業や園芸を媒介してボランティア学習が行えるという点で、農業教育に内在するキャパシティの大きさを実証する実践例であろうと考えている。 |
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