こんななか、八雲村学校給食センター(村内の幼稚園、小学校、中学校に計830食を実施)では、地場産野菜を利用した学校給食を積極的に進めてきた。
もともと、昭和49年に、1軒の農家が10キログラムに満たないニンジンを給食センターに持ち込んだことから始まった。口コミで生産者の輪が広がり、しだいに持ち込まれる野菜の品目、量が増加。
「効率的にできるよう、組織化せんといけんね」ということになり、昭和53年、栄養士の長島美保子さんが中心になって、野菜の購入選定基準を作成した。平成元年には、あらためて「八雲村学校給食用野菜生産グループ」(19名)を結成。出荷方法や規格等についてまとめた規約を施行した。
「地域に根ざした学校給食を推進したい」と、学校給食センターと地元の生産者たちとのパイプ役をつとめる長島さんは言う。
長島さんは、生産者たちが心をこめて栽培した野菜を給食に利用することで、子どもたちの心に「郷土愛の芽生え」「農業に対する理解」を育てたいと考える。
生産者たちの思いも同様だ。子どもたちに安全でおいしい野菜を食べてもらおうと日々努力を重ね、生きがいを持って活動している。
組織化した頃からは、村からわずかながら助成金が支給されるようになった。生産者たちは、これを活用して、先進地を視察したり、定期的に研修会を開いて野菜の栽培技術を学ぶ。品質の向上、出荷量の確保につとめた結果、今では、年間でおよそ40品目、給食センターで利用する野菜のうちの、およそ70%をまかなうまでになった。 |