タマネギの収穫暑い夏の草取りや、水やりなどがあって、タマネギは年度をまたいで5月後半に収穫期を迎える。1年、2年の生徒たちが収穫作業をする。 「みんなが力を合せてがんばることの大切さがわかった」 今年の収穫では、20キロ入りのコンテナケース(キャリア)で440箱になった。重さにすると約9トンで、例年通り、しっかり収量が確保できた。 収穫したその日に地元の香川豊南(ほうなん)農業協同組合(JA香川豊南)から集荷のトラックがやってくる。梅雨の時期に入ってくると、そのままにしておいては腐ってしまうことがあるからだ。収穫したタマネギの一部は学校給食センターに寄贈し、この地区の学校給食の食材として使われる。また、地域の老人保健施設、ひうち荘にも贈っている。 生徒たちはこんな感想を書いている。 ・タマネギの収穫をして、大きいのがたくさんあって私は「よく育っているな〜」と思いました。収穫が終わって、改めて「あの収穫したタマネギをみんなにたべてもらうんや〜うれしいわ〜」と思いました。食べてくれる人が喜んでもらえるといいと思います。 ・タマネギを収穫して、まず感じたことは「農家の人はめちゃくちゃ大変だ!」ということです。見たところでは、「まわりの畑とは何かが違う!」。それは草でした。手入れの仕方でこんなにも違うと分かりました。 ・最初、畑を見たときは、こんなにもたくさんあるのに終わるのかなあと心配だった。でも、みんなでやると二時間程度で終わったのでびっくりした。一人だけでは小さい力だけど、みんなでやれば大きな力になることが分かった。 タマネギの売上は15万円ほどとなった。これで種や肥料を農協から購入している。以前は現在の倍ほどの30〜40アールでタマネギを栽培していた。そのころはタマネギの単価も高かった。けれど、今では外国からのものに押されて、価格が低下してきている。こうした価格問題は現在、日本の農業の直面する課題でもある。 栽培しやすい酒米を栽培タマネギの収穫が5月に終わると、15アールの畑では田起こしとしろかきが始まる。元肥も施していく。農家でもある教頭の馬渕先生が近所の農家から借りたトラクターを運転して作業する。これで畑は田んぼへと姿を変え、1、2年生がイネづくりに取り組むことになる。 この地域では、おもにコシヒカリが栽培されている。コシヒカリは病害虫や倒伏への対策がむずかしいこともあって、中学校では栽培しやすい酒米のオオセトを選んで栽培する。オオセトは大粒の多収品種で、いもち病にも強く、丈も短くて台風が来ても倒れにくい。 イネの苗は農協から買う。田植え機での作業がしやすいように苗箱(トレー)に育てていて丈も短い。学校では、ブルーシートで水を貯めて浅いプールをつくり、そこで1週間ほど育てて、手で植えやすい長さにする。 6月中旬の田植えでは、田んぼをはさんでロープの両端を先生が持って引っ張り、それに沿って生徒たちが苗を植えていく。 その後、先生が除草剤を施用する。イネの生育をにらんだ水の管理などは、農協の営農指導員からアドバイスをもらって先生たちが作業をする。気がついたら近所の農家が水の管理をしてくれていることもある。学校のイネがきちんと育つように気をつかってくれているのだ。生徒たちは田んぼの周りの草取りをする。そして、先生が追肥をする。 コンバインでの稲刈りは農協に依頼秋の稲刈りは、農協の営農指導員がコンバインを持ち込んですすめてくれる。田んぼの端のイネは、コンバインでは刈りにくいので、あらかじめ生徒たちが鎌で刈取りをする。 収穫した米は、農協の職員にカントリーエレベーターまで運んでもらう。この年のイネの収量は約1トンで、例年通りの量が確保できた。 オオセトは地元の酒蔵で仕込みに使われることになる。観音寺市の酒蔵、川鶴酒造には大瀬戸という銘柄の清酒がある。また、琴平町の酒蔵、西野金陵の清酒、金陵などにもこの品種が用いられている。 酒米の売上は12万円ほどになり、苗代や肥料代、農薬代などの費用にあてられる。学校では、農産物の収入で、クワなどの農具や動力散布機を揃えている。学校には農作業用の中古の軽トラックもある。(続きを読む
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