東京都北区立神谷中学校
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本校は以前、生活指導面で問題を抱える困難校の時期がありました。
学校は学ぶところで、教科の知識量を高めることが求められますし、学力の向上は多くの保護者の願いです。しかし、学力の向上を目指すことは学校として当然で、今日求められるのは、付加価値ある教育ではないかと考えます。
英才と称する幼稚園からの詰め込み教育で、聞こえが良い有名進学校に入学させることが人格の形成に結びつくのでしょうか。
何のために何故学ぶのか、学びをどう活かすのかを深く考えさせ、生き甲斐や意欲を持つと共に充実感を味わいながら生活する力を育てることが大切ではないかと考えます。私たちの一つしかない命を、大切に守り育てることが人の使命であること、そして、命はさまざまな命をいただき生かされ、つながれていることを学ばさせ、共生・共存の心を育てることは、人権尊重の精神に結びつくのではないかと考えます。
今日のエチケットやマナーの欠如した社会に求められる力は、知識の量を競う学力ではなく、人がより良く生きる心、つまり心力であり、人間力とも言える力です。本校の学校改革は、人の命をつなぐ原点ともいえる食・農教育を保護者と手を携え子どもの育ちを創り上げる、特色ある教育活動です。
平成14年に始めた農業体験学習は、一部芝生化から5年が経過しています。
毎年、試行錯誤しながらレベルアップに努め、昨年は食農委員会を立ち上げました。今年は、食農委員を中心に、校内での種籾の選別から育苗、田植え、草取り等の田んぼの管理、稲刈りからジャガイモやサツマイモなどの収穫物を食材とする収穫祭の開催、さらに、全校球技大会後に行われる収穫したもち米での餅つき会、家庭科の調理実習や保健給食委員会を中心とする、地域の高齢者を招いての「ふれあい給食」、年度末には「食と農を考える」校内研修会を保護者と共に開く郷土料理の調理学習の食育へとつなげています。
今年度は、神谷地区青少年委員会や北区立中学校PTA連合会も巻き込んだ、大きな教育活動へと発展しています。
学校評議委員や外部評価結果より
・保護者や地域からの生徒への評判が極めて高くなった。
・朝礼での聞く態度が良くなった。
・服装の乱れがなくなった。
・授業態度が良くなった。
・規範意識が育ってきている。
・いじめがない。
・校内の施設や設備の破壊が皆無となった。
・ノーチャイムウイークが出来るようになった。
・食べ物を大切にするようになった。
・感謝の気持ちが育っている。
・自他の心と体の健康・安全を意識するようになった。
・今年度の新入生が昨年の倍となった。
ますます複雑化する社会の中で、学校だけでは出来ることと出来ないことがあります。今後も、開かれた学校創りの中で、保護者や地域と共に手を携え数値化される学力だけではなく、自他の幸せに貢献しようとする人権尊重の心力、人間力を確かに育てていきたいと考えます。数値目標を示し、短期間での目標達成が求められる社会ですが、一人一人の子どもが熟すのを心待ちする、手作りの教育を時間をかけて親切・丁寧に、食・農教育に力を入れた中で推進してまいりたいと思っています。
(「ファーム・インさぎ山」 萩原さとみ様からのメッセージ
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