東京都北区立神谷中学校
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きっかけは総合的な学習への取組み
神谷中学校の農園での農と食の体験が始まったのは、平成14年からだ。この年に総合的な学習の時間が始まることになり、神谷中学校では、どんなテーマで取り組むかを考えて、当時の校長が農業体験を中心とする計画を導入することにした。
自然回帰、ゆとり、心を育てる、このようなことに目が向けられるようになっていた。そんななかでの取組みでもある。
ファーム・インさぎ山との出会い
都会のなかの学校で、校庭に田畑をつくってもその広さは限られている。しっかり農業体験に取り組むには校外に農園を探す必要がある。近県を探して回り、埼玉県の萩原さんの活動を知り、ファーム・インさぎ山を前校長先生が訪ねた。総合的な学習の時間が始まる直前の平成14年3月のことだった。
「ぜひうちの生徒に農業体験をさせてください」と現校長先生の依頼に萩原さんはすぐに応じた。これまでも萩原さんは、農業体験の受入れをしてきていたからだ。
萩原さんには、こうした経験があったので、神谷中学校の農業体験も受入れも問題なくできるだろうと考えていた。しかし、総合的な学習の時間での年間を通しての農業体験は、神谷中学校でも始めてのことだった。中学校のほうも、そして萩原さんのほうも試行錯誤の連続となった。
作目選択を考える
最初の2年間は、ナス、トマト、ピーマンなどの果菜類をつくったが、夏の果菜類の収穫期に生徒たちがいつでもやってこられるわけではない。特に夏の雑草は成長が旺盛で除草作業が大変となる。担当の先生が暑い最中に黙々と草取りをしていたが、なかなか出口は見えてこない。
そこで、夏の雑草対策、収穫時期の問題を考えて、イモ作に切り替えることにした。こうしてジャガイモやサツマイモ、サトイモの栽培が定着した。
平成15年からは田んぼでの体験農業も加わる。取組みも本格的なものになり、生徒たちも少しずつ農作業を覚えていくようになる。
平成18年度には、神谷中学校で食農委員会が特認委員会として発足した。各学級2名が食農委員となる。委員たちは、校内で稲の種もみの選別から育苗、田植え、草取りなど田んぼの管理、稲刈りを率先してすすめる。収穫物を食材とする収穫祭を農場で開催する。委員たちはその活動の中心となる。人気のある委員会だ。
年間を通した農業体験
平成19年度の年間を通した生徒たちの農業体験の様子を見ていこう。農園では、萩原さんや長男、近所で体験のために水田を提供する若い農家が中学生に米作りを教えている。
稲の苗作りが始まる
米づくりでは、苗を神谷中学校内で育てる。中心は食農委員会が苗作りをすすめていく。
・4月11日(水)、食農委員が種もみを選別する。種もみは前年の収穫のときに確保しておいたものだ。ここでは塩水選の方法を用いる。塩水をつくり、そこにタマゴを入れて比重を確認し、そこに種もみを入れ、沈んでいるもみを種もみとする。
・4月20日(金)、食農委員が育苗箱に種を播く。校庭にポリのトンネルをつくり、種を播いた育苗箱をその中に入れて温度を確保して苗を育てる。
・5月の連休明けには、田植えが予定されている。育った苗をバスに積み込み、埼玉の農園へと向かうことになる。(続きを読む
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